ワイヤーハーネス製造プロセスの概要
- 2025-01-12 15:07:54
- 管理者より
ハーネス製造プロセスフロー

- ハーネスの製造プロセスは、主に以下の主要なステップを含みます:
- 材料準備:ワイヤー、端子、コネクタ、ケーブルタイ、ワイヤー番号ラベル、絶縁テープ、熱収縮チューブなど、ハーネスに必要な各種材料を準備します。
- 工具・設備準備:圧着機、熱収縮機、カッター、各種テスト装置など、生産に必要な工具や設備を準備します。
- 実際の生産プロセス:
- 切断と被覆剥ぎ:設計要件に従って、ワイヤーの絶縁体を特定の長さだけ除去します。
- ワイヤーマーカーの装着:後の組立やメンテナンスを容易にするため、各ワイヤーに対応する識別番号を取り付けます。
- 端子圧着:専門的な機器を使用して、端子をワイヤーに確実に接続します。
- コネクタ組立:各コネクタが対応する端子やワイヤーと正確に一致するようにします。
- 配線と束ね:ハーネスを整理して束ね、秩序だったきれいな構造を確保します。
- 厳格なテスト:基準準拠を確認するため、電気的性能と接続信頼性のテストを実施します。
- 整理と保管:合格したハーネスを分類、梱包し、指定されたエリアに保管します。
主要プロセスの詳細説明

I. 端子圧着
端子は、ワイヤーを計器や設備に接続する重要なコンポーネントであり、電力と信号を伝送する役割を担います。端子圧着の品質は、設備の動作安定性に直接影響します。端子は主に、嵌合部、移行部、圧着部の3つの部分で構成されています。実際の生産では、以下のような圧着品質の問題が発生する可能性があります:
- 異常な圧着高さ:圧着高さは、圧着品質を示す重要な指標です。
- 高すぎる:ワイヤー芯線を効果的に圧縮できず、接触面積が減少し、抵抗が増加し、過熱や最悪の場合は焼損を引き起こします。
- 低すぎる:ワイヤーの引張強度と電流容量が低下し、芯線の切断や端子の割れを引き起こし、開回路の原因となる可能性があります。
- 解決策:マイクロメーターなどの専門工具を使用して正確に測定し、圧着工具や設備を定期的に校正します。
- 絶縁圧着部の寸法偏差:絶縁圧着部は、主に導体圧着部に対する応力緩和を提供します。
- 小さすぎる:金属応力が急激に増加し、応力緩和機能が低下します。
- 大きすぎる:導体圧着部に対する応力緩衝効果が著しく低下します。
- 解決策:目視検査を行い、ワイヤーを軽く揺らして絶縁圧着部が緩みなく確実に固定されていることを確認します。
- 導体圧着部の緩み:これは圧着不良の最も一般的な原因です。ワイヤー芯線が圧着部内に完全に収まっていない場合、接続強度と電流容量の両方が大幅に低下します。
- 解決策:ワイヤーの素線を再度まとめて端子に挿入し、圧着し直します。専用のワイヤーストリッパーを使用し、被覆剥ぎ長さを制御して素線のほつれを最小限に抑えることをお勧めします。
- 短すぎる:ワイヤーが導体圧着部に完全に挿入できず、引張強度が不足し、脱落しやすく、接触面積が減少し、過熱や開回路を引き起こします。
- 解決策:十分な余裕を確保するため、被覆剥ぎ長さを厳密に管理します。
- 過度なワイヤー挿入深さ:ワイヤーが過度に挿入され、移行部にまで達すると、ピンの挿入を妨げ、接触不良や信号の途絶を引き起こす可能性があります。深刻な場合、過度なワイヤー長さが回路間の短絡を引き起こすことがあります。
- 解決策:過度な露出を避けるため被覆剥ぎ長さを厳密に管理し、圧着時にワイヤーの挿入深さを正確に制御します。

II. コネクタ組立
コネクタ組立においては、以下の主要な点を強調する必要があります:
- 正確な選定:機関車用コネクタは非常に多種多様であり、外観は似ていても内部構造が全く異なるものが多くあります。作業者は棚番号に基づいて材料を正確に選択し、作業指示書と詳細に照合して、正しい選定を確保する必要があります。
- 正しい挿入:端子をコネクタハウジングに挿入する際は、適切な力を加えます。「カチッ」という明確な音がすれば、端子が完全に挿入された証拠であり、その時点で力を加えるのをやめるべきです。目視判断のみに頼ることは、品質問題の大きな原因となります。
- 効果的な保護:組み立てられたコネクタは適切に保護する必要があります。ほとんどのコネクタは信号および制御用ワイヤーに使用され、生産環境のほこりや湿気が侵入しやすく、線間の短絡を引き起こし、信号伝送に干渉する可能性があります。コネクタに付属する保護カバーを使用して、コネクタ全体を密閉し、しっかりと固定して、組立品質を確保してください。